2021年10月24日日曜日

目次

<ライフプン>  <LA8>老後破産しないために  2021.10/30, 3大支出 10/24, <LA8>資金計画を3区分 2022.4/3

 <リス理> <IB1>保険加入の実態2021.12/16

<金融資産運用>MC1> 投資信託 2022. 5/2MC1>投資の基本 2021.12/10 (2種の解析法),MC1>投資の基本2021.12/4(投資方法),MC1>投資信託の基本2021.11/18,

<タックスプランニング>TD1>確定申告で戻ってくる所得税、住民税 2022.1/8

<不動産>.. 3EE4>持家と賃貸 2022.2/5

<相.. 3SF2>相続、贈与の税金2022.3/1

ライフプラン(LA)

LA3家計、LA4保険、LA5公的年金、LA6年金の仕組、LA7年金受給額、LA8資金計画、LA9 PL,BS,CF管理、LA11貯蓄法,長寿化

LA8資金計画を3区分  20224/3

1、資金計画を3区分に分けて考える。

①日常生活費  必要最低限の金額と余裕のある暮らしの金額を把握しておく。

②イベント用  結婚、車、旅行、趣味、保険(医療保険、死亡保険、積立保険、と損害保険)   数百万円の支出

③人生の3大支出「子育て」「住宅」「老後」  数千万円の資金を準備 

2、具体的なステージと対応

①日常生活費:生活レベルをどの程度に設定するか、最低レベルはどの程度か、比例費と固定費に分けて考え、世間の水準も見て自分の生活を振り返る。家計の見直しで貯蓄するので、「使う」と、「貯める」のメリハリをつける。

➁イベント:家族のイベントで、欲しいもの、必要なものをあげる。それぞれの暮らしぶりやライフスタイルの考え方で金額はピンキリとなるので自分の収入や貯蓄額を考えて使用計画をたてたい。

・標準的イベント:結婚資金は一人分で280万円、車200-500万円等。旅行(国内、海外)、趣味などはそれぞれの希望で変化する。

・保険(死亡保険、医療保険、積立保険、損害保険)など:日本人は保険が大好きで一所帯の年間払込料は平均で40-50万円、生涯で2000万円を払っているというデータがある。保険勧誘時の誘い文句、「保険に入ると所得税控除があるので加入するとお得ですよ」には乗らないこと。一般生命保険は年8万円支払で控除額4万円、介護保険、個人年金保険含めても最大で12万円までしか適応がない。それ以上の加入は減税面からは無駄。必要以上の加入はしないのがおすすめ。公的保険(健康保険、労災保険や厚生年金保険、雇用保険など)の保証もあるので、ライフステージにあった保険に加入したい。会社の団体保険も有効。

死亡保険・・残された家族のために加入するが、目安金額は年収1年分、多くても3年分。

医療保険・・特約をつけると一気に保険料が高くなり、通常は公的保険で十分。

積立保険・・貯蓄と保険は切り離して考えた方がいい。利率は貯蓄、投資よりは悪くなる。

損害保険・・車の任意保険。対人関係は無制限にかける必要があるが、車両保険は車の現在価値と本人の支払い能力次第なので必ずしもかける必要はない。

③人生の3大支出「教育資金」「住宅資金」「老後資金」

・子育て・・費用は平均で一人3100万円。負担の少ない小学校(年間40万円程度)までと負担が増えてくる中学(50万円)、高校(60万円)、大学(60万円)のことも見越して計画したい。私立、塾代、芸術系、スポーツ系の場合出費がふえる。私立医系では6年で2800-3000万円、年間460-500万円は覚悟が必要だ。 

・住宅・・(30-40年ローン 35-65歳)3000-4000万円  

頭金は物件価格(購入金額や建築費)の20%できれば25%は欲しい。住宅ローンでは、原則として「融資限度額は物件価格の80%まで」と定められている。借入は税込年収の5倍程度が無難で、合計返却金額を試算しておきたい。借入金利と年数で総額の返却額は5%~10%程度は変動する。

借入3000万円を  1%で借りる場合  20年返却 3300万円、30年 3500万円。 

2%で借りる場合  20年   3600万円、30年 4000万円。

返却に慣れた頃、生活に支障のない範囲で繰り上げ返済を検討も有効。

・老後・・夫婦でフル受給した場合(65歳以降の厚生年金と国民年金)でも毎月の不足分が発生する所帯は多い。平均 月7万円不足する場合で 

7万円×12月=84万円が年間不足 30年分で  84×302520万円 

介護、病気、葬式代などの支出を500万円~1000万円程度とすると、3000-3500万円は年金受給前に現金または個人年金や確定拠出年金で準備しておきたい。不足する場合は働くか投資などでまかなう必要がある。

3、資金運用計画をたてる 

・ローンを組むために、現在の金融資産、現金の収支を検討し資金計画を行う

ローンを組む年数、変動利率か固定利率か など数社は相見積をとりたいが、ローンを組めない場合も多いのでよく事前に検討しておきたい。

・金融資産は3種類に分けその比率を、現金収支や将来の収支と必要な資金を「キャッシュフロー表」上で判断する。

①流動性資産:普通預金、MMF

②安全資産 :定期預金 年金保険等

③投資   :株式 外貨預金 投資信託

比較的安全な貯蓄だが利率が低い①②とリスクがあるが高利率が期待できる③を組み合わせて資金の準備をしたい。一般的に自分年齢の%を①②の資産にするのがいいといわれている。30歳なら30%を、60歳なら60%を貯金で持っておく。

投資の場合、商品によってリスク度合いが異なるのでそれなりの知識と経験が必要だが、インカムゲインで数%、キャピタルゲインで数十%見込めるが、損失もあるので注意が必要。

手数料は高いがプロにお任せの投資信託もあるが、自分で商品を理解して購入することが必要だ。

 いろいろな特殊事情(就職しない子供、両親の介護で職を離れる、株式などへの投機の失敗が重なり退職金の大半を失うなど)の理由で、貯蓄残高ゼロ、負債額が多くて困った場合、生活保護申請も場合によれば考えなければならない。破綻する前に専門家に相談する勇気を持つことも必要。

 <LA8>老後破産しないために実行すべき事            2021.10/30 

➀生涯ライフイベントを10-20年スパンでリストアップ、定期的に見直します。

②資金計画を3区分に分けて考えます。(日常生活費、数百万の支出、数千万円の支出)

・日常生活費・・生活レベルをどの程度に設定するか最低レベルはどの程度かなどの許容範囲も考えます。

比例費と固定費に分け世間の水準も見て自分の生活を考えます。収入や貯蓄を増やす方法を考えます。

・数百万の支出・・イベントは結婚、車、旅行、趣味、 保険(医療保険、死亡保険、積立保険、損害保険)です。

・数千万円の支出・・人生の3大支出=「子育て」「住宅」「老後」 数千万円規模の資金が必要です。 

③資金運用計画をたてます。

・金融資産は3種類にわけ(流動性資産、安全資産、投資)その比率を、将来の収支、必要な資金を「キャッシュフロー表」からみて判断します。

・住宅ローンを組む場合は 現在の貯金、今後の現金収支を考え(キャッシュフロー表)資金計画を行います。

<計画は>・・3040年後のキャッシュフローの収入と支出についての予測は外れるのが当たり前で、まして一生涯の予測はなかなか予測通りにはいきません。

<例えば>・・30歳までに結婚資金を300万円、40歳までに1000万円の頭金と3000万円の住宅ローンが必要・・・などの計画をリストアップします。

目標が明確化したところで家計のチェックをします。

収入と支出の比較 バランスシート、キャッシュフロー表でチェック・・・といった手順になります

<LA8>人生の3大支出は、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」2021.10/24

・子育て・・費用は平均で一人3,100万円。

負担の少ない小学校(年間40万円程度)までと負担が増えてくる中学(年間50万円)、高校(年間60万円)、大学(年間60万円)として家計を考えましょう。

私立、塾代、芸術系、スポーツ系の場合出費がふえます。

私立医系では6年で2,800-3,000万円、年間460-500万円は覚悟が必要です。 

・住宅・・(30-40年ローン 35-65歳)3,000-4,000万円  

頭金は物件価格(購入金額や建築費)の20%できれば25%は準備しましょう。

住宅ローンでは、原則として「融資限度額は物件価格の80%まで」と定められています。

借入は税込年収の5倍程度が無難で、合計返却金額を試算しておきましょう。

借入金利と年数で総額の返却額は5%~10%程度は変動します。

借入3,000万円を借りた場合の総返却額 

 1%で借りる場合 20年返却 3,300万円、30年 3,500万円 

 2%で借りる場合 20年返却 3,600万円、30年 4,000万円

返却に慣れた頃、生活に支障のない範囲で繰り上げ返済を検討するといいでしょう。

・老後・・夫婦でフル受給した場合(65歳以降の厚生年金と国民年金)でも毎月の不足分が発生する所帯は多いもの。

平均 月7万円不足する場合 

  7万円×12月=84万円が年間不足 30年分で  84×302,520万円 

介護、病気、葬式代などの支出を500万円~1,000万円程度として、3,000-3,500万円は年金受給前に現金または個人年金や確定拠出年金で準備しておきたいところです。
不足する場合は働くか投資などでまかなう必要があります。

リスク管理(IB)

 

<リスク管理>(IB)

IB保険加入の実態、IB 2高額医療制度、IB 2傷病手当、IB 2社会保険、IB 2民間保険、IB 2退職後の健康保険、IB 3医療保険支給額、IB 4自動車保険 自賠責保険、IB 4自動車保険 任意保険、IB 4地震保険、IB 5火災保険、IB 5火災共済

IB1>保険加入の実態  2021.12/16 

1、生命保険調査結果では国民の約8割が生命保険に加入

 ➀公益財団法人 生命保険文化センターが「生命保険調査」(2018年発行) 

➁「生活保障に関する調査」(2019年発行)

A、   「生命保険調査」と 「生活保障に関する調査」の調査は何が違う?  

➀「生命保険調査」()は全国400地点世帯員2人以上の一般世帯を対象に訪問調査し回収サンプルは3,983最新の調査時期は平成30年4月5日~6月3日で平成30年(2018年)12月発行 調査機関は新情報センター

➁「生活保障に関する調査」()全国(400地点)1869歳の男女個人を対象に面接聴取し回収サンプルは4,014最新の調査時期は平成3146日〜令和元年62 令和元年(2019年)12月発行 調査機関(一社)中央調査社

二つの調査の要約

生命保険

➀・世帯については、個人年金保険を含めた集計になりますが、加入率は89%、加入件数3.9件で払込保険料38.2万円/年、死亡保険金額:2,255万円です。 

「医療保険・特約」89/世帯、「ガン保険・特約」63/世帯、「生活障害、就業不能保障保険・特約」12/世帯です。➁・生命保険加入率は、個人でみると全体で82%、加入件数の内訳は、149%、224%、3件以上9%です。年間払い込み保険料(含む個人年金)は、全体が19.6万円/年で全体の約5割が24万円未満です。  死亡時に受け取る保険金は全体で1,261万円です。

個人年金 

➀・世帯の加入率は22%、払込保険料は、20.1万円 一時払いの方は調査対象の約3%程度ですが平均で726万円 基本年金年額、102.5万円です。

➁・個人年金加入率は、個人でみると全体で22%、加入件数の内訳は120%、22%、3件以上0.3%です。基本年金額/年 全体79.8万円 男性100.6万円 女性66.2万円。 受給期間はほぼ半数が10年です。 

その他の回答

➀・死亡、医療、老後、介護などに対する経済的備えは6割~7割が「現在の備えでは不安である」と考えています。最近保険に加入した方の加入方法は多い順で「生命保険会社の営業職員」54%「保険代理店の窓口や営業職員」18%、「通信販売」7%です。 

・生命保険や個人年金保険に関する知識について、「ほとんど知識がない」67%、「十分に知識がある」31%と答えています。

IB1保険加入の実態 12/22 

2、生保・年金の加入実態 データから分かる事 (データは2つの調査結果を筆者が加工)

1生命保険加入率>全体82.1%、男性81.1%、女性82.9% 男女・年齢別 加入率は、20歳代は低く4050歳代が高い傾向。世帯加入率は、88.7%(含む個人年金保険 )

1生命保険「件数」別加入率>加入件数別の加入率は148.8%、224.1%、3件以上9.2 


1年間払い込み保険料(含む個人年金)>全体19.6万円、男性23.4万円、女性16.8万円 世帯全体では、38.2万円 


1「保険料金額」別加入率12万円未満・・25.2%、1224万円・・23.1%、2448万円・・16.6%、48万円以上・・9.7%、不明・・7.5% 

1④生命保険金>全体で1,261万円、男性で1,866万円、女性で801万円30歳代男性が最高で20歳代、60歳代は低い傾向  世帯加入は2,255万円

1④「生命保険金」別加入率>全体で500万円未満・・21.7% 5001500万円・・28.3% 15003000万円・・9.3% 3,000万円以上・・9.9% 不明・・12.9 

2➀個人年金保険加入率>全体で21.7%、男性21.5%、女性21.8%となっており50代が一番多い傾向世帯加入率21.9% 

2➁個人年金保険「件数」別加入率>全体は、119.7%、21.9%、30.3%となっており1件加入がほとんどとなっています。

2③年間払い込み個人年金保険料率払込保険料は、20.1万円 一時払いは調査対象の約3%程度ですが平均で726万円 

 

2④個人年金受け取り額>基本年金額全体で80万円男性101万円女性66万円 世帯で基本年金年額102.5万円 

2④「受け取り期間」別加入率 受給期間はほぼ半数が10年 

2⑤老後保障の私的準備状況>個人年金28%、現金等38%、準備していないが31%、分からないが3%程度。年齢が上がるにつれて現金派が増えています。

3、その他の回答 

・加入の動機

「家族や友人などにすすめられて」23.9%、「営業職員や窓口ですすめられて」(17.6%)、「結婚をしたので」(15.6%)「元々生命保険に加入する必要性を感じていたので」(14.9%)「就職をしたので」(12.4%)、「子どもが誕生したので」(10.7%)などのライフステージの変化に合わせた加入がそれぞれ10%程度。

加入方法は、「生命保険会社の営業職員」53.7%「保険代理店の窓口や営業職員」17.8%、「通信販売」6.5

・生命保険商品は、どちらを選択したいですかとの質問

「掛け捨て型商品」27.1%<「貯蓄型商品」63.8% 「シンプル保障型」8.9%<「広範保障型」70.8

・死亡、医療、老後、介護の4領域での「不安感ありますか」の質問

「ケガや病気に対する不安」が89.6%、「自分の介護に対する不安」が88.8%、「老後生活に対する不安」(84.4%)、「死亡時の遺族の生活に対する不安」(67.6%)。非常に不安を感じるは「自分の介護に対する不安」が35.9%と、介護に対する不安が大きい様です。

また、4領域への経済的備えは「現在の備えでは不安である」との回答は、6割~7割です。

・必要な費用は公的保障で「まかなえると思う」の質問・・・公的医療保険が44.6%に対し、公的年金は17.5%、公的介護保険は11.0%です。

 4、まとめ 

生命保険や個人年金保険の加入の実態がお分かりいただけたと思います。

自分が加入した保険の内容を70%の方がよく分からないで加入している実態は、すこし心配な部分です。

加入にあたっては、結婚、子育て、住宅、老後などのライフイベントを考慮して、ステージ毎に加入の形態を変えながら、又、公的保障で賄えないと思われる部分を、民間保険で補う様に考えましょう。

保険商品は「貯蓄型」や「広範囲保障型」に人気がありますが、貯蓄と保険は別物ですので、保険はシンプルな商品に加入するのが分かりやすいと思います。家計状況には個人差があり、それぞれ対応方法が異なりますので、自分のライフプランにあった保険加入、収支のバランスを考慮した保険加入を考えましょう。

資産運用管理(MC)

 MC1 貯蓄と投資・投機   MC2 株式 投信 外貨

2022. 5/2 

投資信託(投信)は、手軽な資産運用法ですが一般人が利用できる商品は約6,000本もあり選択に困ってしまいます。

運用はお任せですが、「購入手数料」「運用管理費用」他、複数の手数料は間接負担のものもあり不明瞭です。

国内株、国内債券、外国株、外国債券などのアセットクラス比較や、クラス別に「積立投資」と「一括投資」した場合のシミュレーションをしました。

1、投資信託の全体像 

投資信託市場の総資産額と家計金融資産 ・投信の本数と純資産総額<グラフ12>は、個人が売買できる公募投信(株式投信5,818112兆円、公社債9813兆円、J-REIT6911兆円)合計5,985本 総資産額136兆円です。個人では売買できない私募投信は7,374本総資産額105兆円です。公募投信の内訳<グラフ3,4>は、国内株式型投信:1,023本、53兆円 内外資産複合型:1,568本、15兆円 内外株式型:510本、12兆円などが上位を占めています。     (投資信託協会2020.10末 筆者編集)

 

<円グラフ3公募投信内訳 本数>     <円グラフ4 公募投信 純資産額内訳>

 

・家計金融資産<円グラフ5> 日銀2020.9資金循環速報では、6/末残高で1,883兆円、現金貯金1,031兆円、債券26兆円、投信68兆円、株式173兆円、年金153兆円、保険375兆円、その他56兆円です。大半は現金、次に保険、株式、年金、投信の順番です。投信残高の約68兆円は公募投信総額136兆円の約半分にあたります。

<円グラフ5家計金融資産額>

 

2、投資信託の商品や仕組

商品特性等

・商品特性

「地域(国内、海外、内&外)」と「資産の種類(株式、債券、REIT、バランス)」、「インデックス」や「アクティブ」があります。 

「債券型」は、公社債投信・株を組み入れてはいけない決まりで安全性は高い商品です。 

「上場投信(ETFJ-REIT)」は、2000年に市場に上場する仕組が創設されています。株式市場で自由に売買でき価格は時々刻々変化します。一方同じ商品でも「非上場投信」はファンドに組入れられている株式や債券の資産額から取引終了時に価格を計算します。「純資産総額」をファンドの総口数で割り1口=「基準価格」が決まります。両者の価格差は最小になる様にオペレーションされています。

・運用費用手数料・税金 

投信のコストはファンドによってさまざまですが、目安は次の通りです。ネット証券は比較的安価です。

「購入手数料」は、2-3%。

「運用管理費用(信託報酬)」は、保有しているだけで間接的に差し引かれアクティブで年1.5-2% インデックスで年1%以下程度。

「信託財産留保額」は、換金時にかかるファンドもあります。

「売買委託手数料」「監査報酬」は、間接的に信託財産から徴収されます。 

「所得税」は、利益に約20%かかります。「分配金」は利益が出ている「普通分配金」には課税されますが、実質利益の出ていない たこの足食い状態の「特別分配金」には課税されません。

・買付けは、金額指定や口数指定、積立(金額指定)、積立NISA(金額指定)など、目的に応じて使い分けます。

投資信託の仕組

「販売会社」=販売金融機関(小売店)、「運用会社」=投資信託会社、「信託銀行」=資産の分別保管、と3会社体制になっているのは不正防止の観点からです。 

投資地域は国内 海外 国内外、投資対象は 株式、債券、不動産、その他複合です。

<図1投資信託協会資料より>

 

3、投資目的や注意点

投資目的  

投資したお金の利用目的で商品選びが変わります。 

・教育、住宅、老後等の資金・・・中長期でまとまったお金が必要となります。積立や一括投資利用。

・定期的収入が欲しい   ・・・旅行、小遣いなど定期的にお金が欲しい。分配金利用。

・余剰資金を運用したい  ・・・貯金より有利に増やしたい。積立や一括投資利用。

注意点

・収益は基準価格の上昇でキャピタルゲイン、配当金のインカムゲインとなります。 

・リスク対応・・基準価格変動は、景気動向、金利変動、為替変動などで起こりますが、自分のリスク許容度を知っておきましょう。リスクに対しては、積立投資は有効です。

・テーマ型(AI、バイオ、環境等)は株式市場でもてはやされている時は人気がありますが、長期投資には向かないものもあります。 

・運用実績、騰落率はあくまでも過去の運用成果で、今後のリスクはこれらを元に予測するしかありません。  

・販売会社のアドバイスは、手数料稼ぎ、会社利益向上目的の販売方針などお客様視点ではない場合がありますので、本音はどこかを考えて取引しましょう。購入動機は、約6割の方が「証券会社、銀行に勧められて」ということですので、自分で理解し納得して投資しましょう。

・分配金の考え方 「毎月分配型」で分配金を受け取ると、複利効果が期待できず長期投資の運用効率を下げます。

・組み入れ資産価格変動 純資産額が減少し続けると運用に障害がでますので危険信号です。 

4、株式、債券などのアセットクラスの比較 (モーニングスター資料を元に筆者編集)

<表1>過去10年の「モーニングスター 資産クラス別リターン」です。毎年の様に、順位が入れ替わり表だけ眺めていても一定の傾向はつかめません。

<グラフ1>「資産クラス別の騰落率」から、国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券をピックアップして騰落率をまとめています。債券は安定的ですが、株式はバラツキが大きいことが分かります。  

③<散布図1>バラツキ(リスク)とリターンの関係を示します。標準偏差は、リスクの度合を示し、大きいほどバラツキます。クラス別の単純平均リターンは20072018年:国内株式1.6%、先進国株式7%、国内債券0.9%、先進国債券0.2%です。先進国株式はバラツキ大でリターン最大、国内株式はバラツキ大でリターンがあまり大きくなく、債券は国内・海外ともにバラツキとリターンが小さい結果となりました。あくまでも単純平均なので、実際の積立運用や一括運用など投資方法で変わります。一般的には、「外国株は高リスク高リターン」「外国債券、バランス、国内株は中リスク中リターン」「国内債券は低リスク低リターン」と言われています。       

④<グラフ2 表2 毎年積立>「国内株式」「先進国株式」「国内債券」「先進国債券」「4種均等投資」それぞれを毎年100万円づつ積み立てたとして試算しています。         先進国株式>国内株式>均等投資

⑤一括で投資 

20062018年<グラフ3 表3 初年度一括投資>     先進国株式>均等投資 >国内債券

20122018年<グラフ4 表4  中間一括投資>      国内株式 >先進国株式>均等投資

長期投資の場合、市場価格がずっと値上がりするのが分かっていれば一括投資が有利ですが、実際の市場価格は必ず上下しますので積立投資でリスク回避が可能です。

<表1 モーニングスター 資産クラス別リターン 円換算 無し>                      

 


<グラフ1騰落率>

 


<散布図1 標準偏差と騰落率>

<グラフ2 毎年積立>



<表2 毎年積立> 

 


<グラフ3 初年度一括投資>



<表3 初年度一括投資>      


 

<グラフ4中間一括投資>  


             

<表4中間一括投資>


 

 

5、まとめ

個人が投資できる投資信託は約6,000本もあり選択に困ると思います。投資したお金の利用目的で商品選びが変わりますので、投信のリスクや利益のバラツキ、コストなどの商品特性を知って賢く運用したいものです。

アセットクラス別に「積立投資」と「一括投資」した場合のシュミレーション結果では、長期投資の場合、市場価格がずっと値上がりするのが分かっていれば一括投資が有利ですが、実際の市場価格は必ず上下しますので積立投資でリスク回避が可能です。国内株、国内債券、外国株、外国債券でどんな商品がいいのかを考えるヒントにしていただければと思います。

MC1> 投資の基本  2021.12/10 

ファンダメンタル解析とテクニカル解析

解析法は大きく分けて2種類、企業の経営状態をROEPBRなどの指標で解析し投資するファンダメンタル解析、とチャートのながれを、日足、週足を参考にして解析し投資するテクニカル解析です。

下図は「日経225連動上場信託」の株価の推移を10年、3年、1年、6ヶ月の期間のチャートで示しています。短期、長期なりにそれぞれの期間で上下に振れている様子が分ると思います。株の価格にはそれぞれの期間内でも大きな波、小さな波がありますので、上がった部分で取る、下がった部分で場合によっては、「空売り」を利用して取る ことでそれぞれの期間で利益を出す事ができます。

<日経225連動上場信託 SBI証券より> 

10年 月足  


 3年  週足
 

1年       日足


12/4  貯蓄と投資、投機

お金を貯める方法は「自分がはたらいて稼いだお金(労働所得)を貯める」又は、「お金自身に働いてもらい貯めるスピードをあげる」のどちらかではないでしょうか。

お金は手元にあればあるほど安心しますし、生きている限り色々なことに活用できますが、死んでしまえば、残された家族や遺族には役立つこともありますが、本人には役に立ちません。

お金を増やすことは、本来は何かに使う為の手段であるはずなのですが、人間の欲は無限大に膨張していき、お金を増やす事が目的と化す場合も多くあり、本末転倒かもしれません。

お金を増やすノウハウ本や、セミナーなどがたくさんありますが、どれだけ本質を捉えているのでしょうか。経済は人間が創り出した仕組で、思わぬ動きをし、なかなか一筋縄ではいきません。特に為替や株価は将来どう動くかは分りませんし、「必ず動きが分る」「絶対に儲かる」うまい話など、ないと言っていいと思います。

お金を増やす方法には、貯蓄~投資~投機~ギャンブル  などがありますがどの手段でお金を増やすのかは、自分で判断するしかありません。

MC1> 投資の基本   2021.11/30

貯蓄 まずは、非課税枠を利用することを考えましょう。貯金は、金融機関が倒産しても元本保証されるペイオフの範囲なら安心ですが、知らない内に物価上昇で価値が減ることも可能性としてはあります。

非課税や優遇措置のある貯蓄、投資は

財形住宅貯蓄・・住宅 

財形年金貯蓄、個人型確定拠出年金・・老後資金貯蓄 

NISA・・投資、貯蓄、贈与

次に利用するのは、一般の課税対象の貯蓄で、定期預金・貯金 普通預金・貯金  

仕組預金 などで、5年以内に支出予定のあるものは貯蓄にしておきます。  

投資と投機   

「投資」は、「配当が目的」  定期的に収入となるインカムゲインである事。

「投機」は、「値上がり益が目的」 キャピタルゲインである事。

    と定義する説もありますが、語源から意味を考えてみます。

投資investment や invest 

  vest はチョッキ、衣服のこと。権限を授ける。資本や経営者に地位をさずける。経営者がちゃんと働いているかチェックする。経営者へ委託するという意味になります。 

投機= venture や gamble speculation

venture:投機的事業、冒険的事業、投機 思い切ってやる 事業の機会や儲けるチャンスが来る 

ven   :to come 来る、adventure危険を冒す。大胆に試みる。

adventは出現するという意味で、キリストの降臨 神が天から来る。

speculate :あれこれ思索、沈思、推測。株、土地を投機。 

貯蓄と投資は、通常「運用」というお金を増やす行為になりますが、投機は勘や運で将来を予想し、株や為替にお金を動かすことをいいます。この判断基準からは、「宝くじ」も投機の一種といえるかもしれません。 

投資と投機の考え方は紙一重の関係にあるみたいです。ことばの意味はどっちでもよく、お金が増えればそれでいい・・が本音かもしれません。

MC1> 投資の基本   2021.11/12

どの方法でどれ位のお金を投資するかを考えます。

 貯蓄なのか株なのか投資信託なのかな、どういう手段を使いたいか、自分の年齢や自分をとりまく様々な状況や、これからどの程度の資金をできるか?を考えて投資配分や対象を決めていきます。

アセット・アロケーション とアセット・ロケーション

アセット・アロケーションとは、投資の基本的な考え方の一つで、運用リスクをへらし、効率的なリターンを目指して、投資資金を複数の異なった資産(アセット)に配分(アロケーション)運用することで、株式、債券、定期預金などの比率を決めることをいいます。

アセット・ロケーションは、「資産の置き場所」を意味し、具体的な口座の種別、即ちどこの口座で運用するか・・税制、手数料、利便性を考えて決めます。その他、資産の投資先の国や地域を指す場合もあります。

利回りと目標

人口が増えればそれだけ経済規模は増えますので、世界的には継続して成長していると考えられます。資産運用の投資利益率の目標は最低でも2-3%レベルと考えましょう。目標は高い方がいいかもしれませんが投資利益率20%や30%を達成するには、かなり特別な取引をする必要があります。

現在、世界経済は平均3-4%で成長しています。投資利益 1-1.5%の達成はやさしく 2-2.5%で一般的レベル、GPIFの目標は4%程度ですが、達成はやや厳しいと考えられます。運用成果の8割は最初で決まるとも言われています。

時間を味方にする

ライフプランを考えて長期で資金をつくることが個人投資家には向いているかもしれません。投資にまわす資金は、5年以内に使う金は投資しない。6年以上使う予定のないお金は投資を考える。リスクを許容できることが投資の鉄則です。11/18 投資信託「インデックス型」と「アクティブ型」の違い、購入は「ドルコスト平均法」で毎月積み立て購入

インデックス型

国内株なら日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)が「ベンチマーク(運用指標)」として一般的で手数料も比較的安価なものが多いです。アクティブの反対という意味で「パッシブ(受動的)型」と呼ばれることもあります。世界の市場をベンチマークにした商品も数多くあります。

アクティブ型

プロが銘柄を選び運用しますので、ファンドマネージャーの手間がかかるので、一般に手数料が高くなります。運用成績はインデックス型に比べ良好なものが多いですが、必ずしも市場平均より利回りが良い商品ばかりではありません。

過去の運用実績をみてみますと、手数料を差し引いた実質利回りでアクティブ型がインデックス型を下回ることもしばしばあります。

ドルコスト平均法

投資信託で代表的な手法の「ドルコスト平均法」は毎月コツコツと一定額ずつ購入する手法で、価格が高い時は少量を、価格が安い時は多量を買うことで自然に平均購入価格が下がることになります。いわゆる「時間の分散」を活用する手法です。


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